令和7年度 校長室より

第1学期の教育活動を終了!~第1学期終業式に当たり~

   7月25日(金)、令和7年度第1学期の終業式を迎えることができました。最終週は猛暑に見舞われ、屋外の学習活動を全て屋内に変更したり、中学部の部活動を中止したりするなど、熱中症対策を講じた中で過ごしました。
 
 長かった1学期もあっという間に過ぎたように感じます。全ての教育活動が、幼児児童生徒にとって実り多き、有意義なものとなりました。
 終業式において、そんな1学期の活動を、幼児児童生徒と振り返るとともに、明日からの夏休み間の注意事項を確認しました。 

 1学期は、始業式・入学式に始まり、深堀小学校や保育園との交流、中2宿泊研修、創立130周年記念運動会、中3修学旅行、小5宿泊研修等が行われ、いずれにおいても幼児児童生徒の頑張る姿が見られました。年度当初に私からお願いしていた2つのこと、(1)健康に過ごしましょう、(2)楽しい教室にしましょう、のもと、随所にその姿をみることができました。
 特に、楽しい教室にするためには、「自分自身のため」、「友達のため」、「学級(学部)のため」に、①考える、②工夫する、③協力することを話してきましたが、それを実践する幼児児童生徒の姿がありました。大変うれしく思いました。
 
 そして、26日(土)からは32日間の夏休みとなります。夏休み間に気を付けてほしいことも伝えました。『自分自身を大切にする夏休み』として、(1)命を大切にすること、(2)犯罪行為・不良行為をしないこと、(3)交通事故や屋外レジャー(水)の事故に気を付けること、(4)規則正しい生活を送ること、の4点です。

 この1学期の期間に、学級園で栽培していた野菜が収穫されるものもありました。小3が栽培していたキュウリをいただきました。立派に成長したキュウリと小3年生の姿が重なりました。また、幼児児童生徒が定植した校長公宅前の「マリーゴールド」が、しっかり花を咲かせてくれています。1学期間の幼児児童生徒の成長を象徴するものとなりました。

 最後に、幼児児童生徒とした約束である「8月27日(水)に、元気に会いましょう」を必ず守ってくれることを願っています。幼児児童生徒が、充実した夏休みを過ごし、元気に第2学期の始業式で会えることを楽しみにしています。
 保護者の皆様や地域の方々の御理解と御協力に感謝申し上げます。引き続き、2学期もよろしくお願いいたします。

        

思春期の性を考える~中学部思春期教室~

 7月16日(水)、外部講師に「函館・性と薬物を考える会」の助産師である大釜 康恵様をお迎えし、中学部『思春期教室』を行いました。

 大釜様の心温まるお話しぶりと、資料(スライド)、教材等で、生徒たちは、引き込まれるように話をきいていました。特に、大切な思春期における性の問題を、しっかり向き合って伝えていただきました。
 性の問題は、生徒たちにしっかりとした知識を与えるとともに、自分のことは自ら守ることや相手を尊重することの大切さを実感してもらいたいと思っています。

 生徒たちは、自分の身体のことや異性との違い、心情、パーソナルスペースといった他者との距離の取り方等々を学びました。生徒たちは真剣そのものでした。生徒たちにとって、本日学んだことが必ずや将来生かされることを確信しています。

  大釜様、大変ありがとうございました。

    

 

共生社会の礎が~深堀小学校3年生「総合的な学習の時間」での訪問~

 7月16日(水)、深堀小学校の3年生10名が「総合的な学習の時間」で、本校を訪れました。聾学校のことを調べる学習での訪問です。深堀小学校とは日頃より交流及び共同学習で、また、長年の連携を図ってきています。
 
 深堀小学校の児童は、聾学校特有の教室のつくりや聴力測定室などに興味津々でした。また、聾学校への率直で子どもらしい質問がありました。
 小学生の段階で、聾学校や聴覚障がいについて、興味関心をもち、理解をしてくれることは、将来の共生社会の礎となることです。
 
 深堀小学校の児童が、将来の共生社会の担い手となってくれることを確信しています。 引き続き、本校及び聴覚障がい者に対する良き理解者、応援団として、御理解と御協力をよろしくお願いいたします。

       

 

東京2025デフリンピック~キャラバンカー訪問~

   7月7日(月)、東京2025デフリンピックのキャラバンカーの訪問がありました。
 今年11月、デフリンピックが東京で開催されます。その啓発活動として、キャラバンカーで北海道ろうあ連盟の方々が、本校を訪れました。
 
 当日は、金メダル(レプリカ)の展示や、日本代表の紹介ビデオの投映等、児童生徒たちにとっては貴重な機会となりました。

   児童生徒たちにとっては、自分たちの将来の姿やロールモデルとなるものです。羨望やあこがれのまなざしがありました。

 東京2025デフリンピックは、聴覚障がいという障がいに関することや、それに付随する合理的配慮を、社会に認知させる大きな機会となることと思います。

 

 我々も、大きなエールと声援を送りたいと思います。「がんばれ!日本代表!」。

 

          

避難訓練~災害はいつ、どこで起こるかわかりません~

    7月3日(木)、避難訓練を行いました。今回は、火事を想定した避難です。
 函館市東消防署の方々をお招きして、本校の避難の様子を見ていただきました。

 消防署の方からは、避難の仕方、方法、そして子どもたちの態度に対して、講評をいただきました。子どもたちは、しっかりとルールや約束も守り、真剣に取り組んでいました。いつ、どこで起きても本日のような避難ができるように、引き続き意識を高めていきたいと思います。
  また、教職員は、子どもたちが安心・安全な学校生活を送ることができるよう、危険を予見し、回避する等の「安全配慮義務」を負っているという、自覚を高めていきます。

 避難訓練終了後、消防署の方の御厚意で、消防車内の見学や、装備品等の装着体験をさせていただきました。幼稚部、小学部の幼児児童にとっては、興味津々で目を輝かせていました。

 消防署の方々、大変ありがとうございました。感謝申し上げます。

                                                

 

自然な「交流及び共同学習」に、感謝!!

 6月25日(水)、深堀小学校の2年生が本校を訪れ、「交流及び共同学習」を行いました。 

 本校の2年生2名は、たくさんの深堀小学校の児童に、最初は戸惑いがありましたが、定期的な交流を実施していることから、すぐに慣れ、ホームである本校体育館で堂々と接していました。

 本校の2名の児童が司会進行を務め、『自己紹介』や『指文字』学習を行いました。深堀小学校の児童は指文字に興味津々です。本校の児童が先生役となり、教え合う姿がありました。

 その姿を見ていると、自然な交流ができていることをうれしく思います。これも、これまでの積み重ねがあってのことです。深堀小学校を含めた地域の皆様の温かい御理解と御協力に感謝申し上げます。

 本校の幼児児童生徒の成長にとって、地域との関わりや支援は欠かすことができません。

 引き続き、御理解と御協力をお願いいたします。

  

校長公宅前が華(花)やかに!

 6月18日(水)、快晴の中、幼児児童生徒が、校長公宅前の花壇に「マリーゴールド」を定植しました。

 この「マリーゴールド」は、本校の環境整備員が、昨年咲いたものから種を採取し、発芽しそうな種を見分けてくれました。それを、小学部1年生の児童が、苗床やポットで育ててくれたものです。

 多くの手間と時間をかけ、花壇の定植となった「マリーゴールド」です。

 是非、校長公宅前の花壇を御覧ください。

      

運動会!!感謝!感謝!感謝!

   6月6日(金)「創立130周年記念運動会」を開催しました。
 当日は快晴に恵まれた上、20名近くの来賓や地域の方々、卒業生にお越しいただいた中で開催することができました。

 幼児児童生徒は、「最後まで全力で頑張ること」、「これまでの練習の成果を発揮すること」を目指して、競技や自分の役割に取り組んでくれました。
 幼児児童生徒一人一人の頑張る姿が見られ、一人一人が輝ける場となりました。

 この運動会に向け、グラウンドの石拾いのボランティアや当日の温かい声援と応援など、多くの方々に支えていただきました。感謝申し上げます。

 閉会式において、私は、子どもたちにこれまでの頑張りをねぎらうとともに、保護者や地域の方々への感謝の気持ちをもって学校生活を送ってほしいことを伝えました。

 校長として、本校の特長のある運動会を今後も持続可能とできるよう努めていきたいと実感しました。

                                                      

保護者、ボランティアの方々への感謝!

 6月3日(火)、「創立130周年記念運動会」を目前に控え、保護者及びボランティアの方々によるグラウンドの石拾いが行われました。

 本校の保護者及びボランティアバンクの中から参加可能な方々にお集まりいただきました。貴重な時間を割いて、本校の幼児児童生徒のために集まっていただきました保護者やボランティアの方々に感謝申し上げます。

 改めて、校長として、学校は多くの方々に支えられていることを実感いたします。この感謝の気持ちに少しでも報いるために、運動会当日は幼児児童生徒が全力プレーで表現してくれることをお約束します。

 保護者及びボランティアの方々、誠にありがとうございました。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

           

教育は、種をまく仕事・・・、効果はすぐに表れません。

    先日、小学部の児童が中休み、体育館で楽しく遊んでいました。
 そんな中、児童同士の接触がありました。お互いに遊んでいる中で起こったことであり、全く故意ではありませんが、両者とも何が起こったか分かっていません。一方は倒れて痛がり、他方は自分は何もしていないとなります。
 こういうときはお互いに事態の把握が必要になります。痛がっている児童の気持ちを受け入れ(幸い、けがはありませんでした)、相手の状況や気持ちを分からせます。ぶつかった児童に対しても、事態を知らせ、そのときの本児の気持ちを受け入れながらも、痛がっている相手の気持ちも伝えます。お互いに相手への思いやりや折り合いをつけることが必要になります。
 児童にとって思いやりや折り合いを身に付けるためには、このような実体験と周りの大人の説明(指導)が必要になります。本校の教職員は早速説明(指導)をしてくれていました。その場での説明(指導)が何よりも効果的です。すぐに効果は出ませんが、このように種をまくことで、将来自ら相手を思いやり、折り合いを付けることができるようになっていくのです。
 気の長い話しになりますが、教育はすぐに結果が出るものではありません。日頃の地道な指導の積み重ねが将来につながることを、改めて感じました。

 時を同じくして、花壇(学級園)の作業も始まりました、作物を育てるのも一朝一夕ではできません。日頃の水やり、雑草取り等々の日頃の地道な作業が必要となります。地道な作業の積み重ねで、秋には立派な収穫を得たいものです。

      

運動会の練習、本格化!~子どもたちの満足感、充実感・達成感を~

   6月6日(金)の『創立130周年記念 運動会』に向けて、練習が本格化しています。

 行事の見直しで、運動会の在り方が変わってきていることを実感します。
 そんな中で行われる運動会を開催する意義を考えていかなければなりません。日常の指導の延長線上、日常の学習の披露という流れとなりました。ただし、幼児児童生徒にとっては、この期間、成長の節目となることに変わりはありません。

 幼児児童生徒個々が、満足感・充足感・達成感を味わうことができるように取り組みます。そのためには、個々の目標、めあてを少し頑張れば達成できる、手が届くものとして、幼児児童生徒が主体的に意欲的に取り組めるようにします。

 幼児児童生徒の頑張る姿や成長の瞬間を間近で見ることができるのは、我々教職員しかいません。それが教員の魅力の一つでもあります。その魅力を保護者と共有していきます。

 練習期間中は、気温の上昇する日もあると思います。暑さ指数(WBGT)を基準とした生命を最優先する対応、突風などけがにつながるようなものへの配慮等、事故の予見と回避に努めていきます。

                                            

『声が響き、手話が弾む』学校に!

 5月22日(木)、今年度第1回目の教職員の「手話研修」が行われました。この研修は年間7回を予定しています。そのうち、3回は函館聴覚障がい者協会から講師を招いての講師招聘研修となります。他にも、毎朝のワンポイント手話として、教職員が輪番で担当し行っています。

 「聴覚口話法研修」も年間2回、さらに「聴覚障がい教育研修」などの新赴任者研修を年間6回予定しています。

 子どもたちに良い教育を施したいと思えば、校内研究・研修及び学び続けることは欠かすことができません。「分かる授業」の実現を目指し、「授業が命」の精神のもと、「授業のユニバーサルデザイン化」、「聴覚障がいに配慮した指導」、「コミュニケーション手段の活用能力の向上」など、多様多岐にわたる内容が必要であります。その多様多岐の内容を習得するためには多くの時間が必要でありますが、時間は限られています。その限られた時間を有効に使うためには、職員室をより学び合う場にしていきます。
 
 そして、校内が分かり合う場として、『声が響き、手話が弾む』学校としていきます。

          

教職員が「主体的・対話的で」「個別最適な」「協同(協働)」的な」姿を目指して!

 5月20日(火)、「全校研修会(研究の概要)」が行われ、教職員の一年間の研究・研修の計画・内容が了承され、スタートを切りました。
 

 校内の研究課題を「自ら学び考え伝え合う力を育む指導法の研究~個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実を目指して~」のもと、各学部でテーマを設定して取り組むこととしています。
   

 教職員に「個別最適な学び」と「協働的な学び」の2つの軸の実現(両立)という意識は高まっています。また、伝統的に「一人一実践」による授業研究による「分かる授業」の実現も目指します。さらに、職員室を「学び合う場」とすることを目指して、教職員個々が「主体的・対話的で」、「個別最適な」、「協同(協働)的な」姿となるよう研究・研修を推進していきます。

       

『勝利は、近い!』

 5月3日(土)、「道南中学生春季バドミントン大会」が、函館アリーナで開催されました。
 

 本校よりバドミントン部2名(2年生)が参加しました。この大会を目標に、新年度に入っても熱心に練習に励んでいました。先日は卒業生が来校し、強化を図ってきました。生徒たちは、私から見ても日に日に上達してきていることが分かりました。


 試合当日、本校の生徒にとっては、地域の生徒たちに交わる貴重な機会でもあります。人の多さ、会場の大きさも相まって、2人の生徒は口数も少なく、緊張感にあふれていました。ただ、このような経験ができることは、生徒にとって貴重なものです。
 そんな緊張感の中でも、前回大会の経験を生かしていることがわかりました。試合は、2人とも互角の戦いとなりました。惜しくも負けてしまいましたが、勝てるチャンスは十分にありました。今後の練習の課題も明らかになりました。次の中体連に向けて、努力してほしいと思います。


 『勝利は、近い!』、そう実感させる大会となりました。

 『学校と家庭は、車の両輪』

 4月25日(金)、授業参観、学級懇談、PTA総会が行われました。平日の御多用な中、多くの保護者の皆様にお越しいただきました。
 

 私も保護者に交ざり、授業を参観しました。本校は小規模であります。その小規模をメリットにして、子ども個々の発達段階や特性等に応じた「個別最適な学び」を実現し、学力の向上を目指します。それを可能とするためには、「分かる授業」の実践が必要です。「分かる授業」の実践に、全校一丸となって取り組んでまいります。


 PTA総会で話しましたが、「学校単独では完結できないことがあります。家庭や地域の連携・協力は欠かすことができません」。子どもの成長にとって、『学校と家庭は車の両輪』です。どちらかが欠けても前に進むことはできません。
 

 保護者の皆様の御理解と御協力をお願いいたします。

 

 

『懐かしい空気と雰囲気』

 4月8日(火)、令和7年度着任式・始業式・入学式を挙行しました。
 

 小学部1名、中学部2名の新入生を迎え、厳かな中にも温かみを感じる式となりました。

 呼名に元気に返事をする新入生、温かな歓迎の言葉と笑顔の在校生、そこにはアットホームで、和やかな空気が流れていました。

 私は、この空気と雰囲気に、どこか懐かしさを感じたのです。私事ですが、4年ぶりの聾学校勤務となります。また、8年ぶりの本校勤務となります。聾学校の空気と雰囲気に懐かしさを感じ、ほっとした気持ちになりました。


 新入生を含め、全校の幼児児童生徒の輝かしい未来(前途)を祈念するとともに、責任の重さを感じる一日となりました。