令和8年度 校長室より

北海道聾学校スポーツ交歓会~日頃の指導の賜物~

 9月11日(木)・12日(金)、「北海道聾学校スポーツ交歓会」が、札幌聾学校を会場に行われました。この大会は全道の小学部5年生~中学部3年生の児童生徒が集まり、スポーツを通して、交流を深めることを目的としています。

 大雨の影響で札幌・函館間を結ぶ特急「北斗」などが運休するなど、当日の安全な移動が心配されましたが、無事に参加することができました。この大会は、全道の同じ障がいをもつ友達と交流できる貴重な機会であります。有意義なものとなったと報告を受けました。
 また、何よりも私を喜ばせたのが、本校の生徒たちの行動でした。他校の参加された教職員から、「函館聾学校の生徒の態度のすばらしさと礼儀正しさ」が大変評価されました。とてもうれしく思います。   

 ややもすると楽しさや親しさに流され、減り張りのない行動や礼儀のない振る舞いが見られることがありますが、本校の生徒には、それは見られなかったということです。教職員の日頃の指導の賜物であります。教職員の皆さんに感謝するとともに、本校生徒を誇らしく思いました。

2学期からの転入生~すっかりなじんで仲良くなりました~

 2学期から小学部に転入生がありました。ここまで2週間弱ではありますが、転入生は欠席もなく元気に過ごしています。同級生の2名も欠席なしで、いつも3人で行動しています。学校生活のことを、他の2名が競うように、転入生に教えている姿があります。この2人にも良い刺激となっています。

 9月4日(金)には、小学部の「転入生を迎える会」がありました。迎える側の児童・教職員は、転入生に分かりやすく工夫を凝らした自己紹介でした。転入生は少し緊張していましたが立派な自己紹介でした。そして、ゲームを行いました。その様子を見ていると、もうすでにすっかりなじんで、みんなと仲良くしていました。一安心です。

両校の子どもたちが共生社会の担い手となってくれることを期待!~ざいだん出前コンサート~

 9月2日(水)、本校体育館を会場に、「ざいだん出前コンサート」が行わました。これは函館市文化・スポーツ振興財団が主催するもので、今回は函館白百合学園中学1年生の和太鼓『ぶちあわせ太鼓』の演奏が行われました。白百合学園中学高等学校は、2007年から、「総合的な学習の時間」において、鼓隆塾元流派の小山浩明先生を講師に和太鼓授業を行ってきました。


 その演奏は、和太鼓の打ち方、合わせ方など人数が多いので難しいかな思っていましたが、息の合った迫力あるものでした。私は、聴き入ってしまいました。見入ってしまいました。
 実は和太鼓は、聴覚障がい者にとっては音が響きやすいため、以前は聾学校の教育活動に取り入れられてきた経緯があります。本日の子どもたちの体験の様子を見ていると、和太鼓の音の響きを体全体で感じていることが分かりました。また、大変楽しんでいることも分かりました。和太鼓の良さ、有効さを改めて感じさせてくれるものでした。


 和太鼓を通して、白百合学園の生徒も、本校の子どもたちも、障がいがあるなしにかかわらず楽しむことができました。白百合学園の校長先生が「私たちの方が勉強になりました。学園では見せない生徒の顔を見ることができました。」と話していました。本校の子どもたちも同様です。子どもたちの新たな顔を見るためにも、引き続き子ども主体(子どもまんなか)の実のある教育活動を展開していきます。


 結びに、本日参加した両校の子どもたちが、将来共に学び、共に生活するという共生社会の担い手になってくれることを期待しています。

                         

           

「正しく恐れて 正しく備える」~子どもたちの生命を守る~

 9月1日(火)、本校では防災の日に合わせて、「防災総合訓練」を実施しました。想定は地震から火事となり、その後津波警報が発表されるというものです。津波警報が出た際は垂直避難として、深堀中学校に避難するというものです。幼児児童生徒の表情は、真剣そのものです。訓練と分かっていても、サイレンや放送を聞くと緊張感が高まります。そして、教職員の姿も真剣そのものです。緊張感が増します。


 幼児児童生徒の避難は、問題なくすばらしかったです。講評で私から「災害は『いつ』、『どこで』起こるか分からない。だからこそ、『いつ』、『どこで』起こっても大丈夫なように、心と体の準備をお願いします。」と話しました。
 そして、実際に起こったときは、落ち着いて、①さわがない、②勝手に行動しない、③自分の身を守る、④静かに速やかに避難することができるように、避難のきまりである『おはしも』の話もしました。私の話を聞く子どもたちの目が心強く感じました。


 近年は、異常気象による高温や集中豪雨により、熱中症や川の氾濫、洪水の危険性が高まり、また、地震や津波といった災害も身近なものとなっています。
 そのような状況の中で、学校としては、幼児児童生徒の生命を守るという、重大な使命があります。災害に負けない、災害に強い学校として、危機への予見・回避・処置を実施するとともに、個々の幼児児童生徒が、自らの生命は自ら守るという信念のもと行動できるようにすることが、防災教育の大きな柱であります。


 また、本校では「防災備品展示」を行いました。体育館のステージには、段ボールベット、寝袋、エア枕、非常食、簡易トイレ等々が展示され、幼児児童生徒は直に目にすることや触ることができ、防災意識を高めることができました。

     

 

   

子どもたちの力作の背景に~「夏休み作品展」~

 体育館に向かう渡り廊下に、子どもたちが夏休み期間中に作成、制作した作品が「夏休み作品展」として展示されています。
 どの作品も、子ども個々の個性が発揮されたものとなっています。特に、今年は力作ばかりでした。つまり、時間と手間をかけて完成させたことが伺えました。そして、その作品の着眼点、発想に驚かされます。
 作品名カードに書かれた内容を見ると、子ども個々の作成や学習の意図がしっかり書かれていました。「大きさとざいしつのちがうペットボトルでつくってみました。」、「まどを上手にはることができました。」、「水族館をイメージして、シールをはりました。」、「絵の具をぬるのが楽しかっです。」、「だいすきなミッキーとミニーをかきました。」、「キラキラの色をつけました。」、「一番大へんだったところは、牛乳パックにいたチョコアイスのはこをつけて、ビー玉がころがる道を作ることが大へんでした。」、「ビーズをつけるのがむずかしかったです。」、「かざりをのせるのがたのしかった。」など、想像力を働かせて、作品を完結させたことが伺えました。
 そして、家族の方々の支援もあったことが伺えます。保護者の皆様の御協力ありがとうございます。
 昨今、夏休みの宿題の定番であった自由研究がなくなったり、その自由研究をやるもやらないも自己選択としたりという報道がされていました。自由研究の良さは、子ども個々の着眼、発想(興味関心)からスタートし、試行錯誤、創意工夫を繰り返し、想像力を働かせて作品や学習を完結させることにあります。そして、そこには親子で協力して取り組むというも含まれます。この過程には多くの得難い学びがあります。
 このような学習過程を、しっかり子どもたちに味わわせていきたいと、「夏休み作品展」を見ながら切に思いました。この後、深堀小学校との「交流作品展(9月7日~11日)」も行われます。
 保護者の皆さんの御理解と御協力にも感謝申し上げます。